2021/01/20
前立腺癌 監視療法 Active surveillance
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【リスク分類と治療①】
前回のグリソンスコアはリスク分類にも用いられます。
例えば、グリソンスコアが3+3=6であり、かつ、PSA<10ng/mL、かつ前立腺癌が左右どちらかに限られている場合は、低リスクあるいは超低リスクとなります。本当はもう少し細かい要素があるのですが、ここでは割愛します。
今日は前立腺癌の監視療法(Active surveillance)についてお話しします。
監視療法とは、前立腺癌と診断されても積極的な治療をせずに経過観察をすることです。
ただし注意しなくてはならないのは、定期的に再生検を繰り返す必要があるということです。ただ漫然とPSAの値だけを追っていくのはただの経過観察。そこに生検を組み合わせたものが監視療法です。
なぜPSAだけの経過観察だけではいけないのか・・
それは、PSAがほとんど変わらなくても癌の体積が増えたりグリソンスコアが悪くなることがあるからなのです。PSAだけで経過を見ていると、このような治療対象の患者さんを見逃してしまう恐れがあるのです。
グリソンスコアが3+3=6で生検で陽性となった数が1-2本の場合、この監視療法の適応となります。
グリソンスコアが3+3=6の前立腺癌は比較的おとなしく、しかも癌の容量が少なければ経過をみられるのではないか? というのが監視療法のコンセプトです。
現在もヨーロッパを中心に大規模な観察研究が進行しています。日本もこの研究に参加しており、患者さんを登録しています。
監視療法について詳しく知りたい方は、右の問い合わせフォームからお問い合わせください。
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